昨今の伊勢神宮は空前の賑わいを見せていました。
恐らく江戸後期のおかげ参り以来じゃないでしょうかね。
当時の事なんて知る由もありませんが、きっとそうだと思いますよ。

きっかけは平成5年のおかげ横丁のオープン。
イベントや食べ歩きが参拝客を呼びました。

そこへ平成25年、県をあげての式年遷宮PR。
28年には伊勢志摩サミットが開催され、観光客誘致に拍車がかかりました。


ところが今回の新型コロナショック。

全世界的自粛ムードは神様まで巻き込んでしまいました。


伊勢神宮周辺の市営駐車場はすべて閉鎖。
参拝時間も短縮されました。


しかしカメラマンにとっては千載一遇のチャンス。
不謹慎ではありますが、無人のお伊勢さんなんて最近はそうそう撮れるものではありません。
ま、朝5時に出かければ撮れないことはありませんが。。。


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さて、お伊勢さんでも感染予防は時短だけではありません。
上の写真のように、柄杓をなくして感染予防をしています。
両端の木材から水が垂れてるのが分かりますか。
そこで手水を使って清めるんです。



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この五十鈴川でも手水が使えるので、平素なら無人の風景を撮影するのにも相当粘らないと撮れません。
それが何度も撮り直しができるなんて。。。



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皇大神宮前の風景です。
ほらスゴイでしょ。
無人ですよね。
しばらく立ってましたが、ずっと無人。




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警備員さんも大変ですよね。
参拝者が多いと気も紛れて時間も早く立つでしょうが。。。



参拝した時に、本殿より風が吹いて御帳(みとばり)が捲れました。
これは神様からのメッセージ。
最近良くない事続きですが、何か良い事があるでしょうか。




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皇大神宮は天照大神の和魂(にぎたま)をお祭していて、日頃の感謝をする神社です。

お願い事をするのは皇大神宮の裏手にある荒祭宮。
こちらは天照大神の荒魂(あらたま)をお祭していて、願い事を聞いてくれます。


荒祭宮をお参りして、新型コロナの終息をお願いしていると、表参道の方から笙の音が聞こえてきました。
こんな時でも練習してみえるんでしょうね。
無人の境内で雅楽が聞こえてくると背筋が伸びますね。
先ほどの御帳と言い、笙の音と言い、重なってくると感動してしまいます。




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感染予防で授与所も自粛。
参拝者が居ないので感染する心配もありませんが、関係者の方も自宅で自粛でしょうか。




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帰りに宇治橋を渡る時に若いカップルとすれ違いました。
彼らを含めて見かけたのはほんの数人。
昔は正月以外は参詣に来る人も疎らで、こんな感じだったんです。
なにやら昔を思い出しました。